人に読んでもらうことを前提とする文章を書くうえで、気を付けなくてはいけない事がいろいろあります。これはWebライティングについても同様です。しいてその違いの一つ挙げるとするならば、Webライティングの場合、読み手が検索ユーザーという「人」ばかりか検索エンジンというソフトウェアもあるということではないでしょうか。これがまさにSEO(検索エンジン最適化)の大きな課題の一つと言えるかもしれません。ただ、違いに対する対処を考える前に、まずは人に読んでもらう文章を書く上での基本的なルールを再確認しておく必要がありそうです。敢えて「再」確認と書いたのは、日本語を母国語とする日本人は、往々にして慣れ親しんでいるが故の弊害を見逃しがちと考えたからです。前置きはこのくらいにして、いよいよ本題に入っていきましょう。第一に考えておくべきことは、書こうとする文章の読み手にとって「わかりやすい」文章となるよう心掛けていくことではないでしょうか。この読み手もテーマによっては多岐にわたる場合もあるでしょう。であるならば、どのような読者がこのテーマでは読まれそうか「想定」しておくことが重要です。想定する読者によっては書き方などを変える必要があるからです。通常の本であれば「子供向け」か「大人向け」なのか、あるいは「初心者向け」か「中上級者向け」かで、書き方と共に当然書く内容も変わってくることでしょう。次に挙げられるのが、文意をきちんと伝えられるような文章とすること。特に、誤解を招くような書き方は極力避けなくてはいけません。例えば、「刑事は汗まみれになって逃げだした犯人を追いかけた」という文章。汗まみれになっているのは、刑事なのか犯人なのかこの文章だけでは判別できないでしょう。読点「、」を入れる位置で、意味がガラッと変わってきてしまいます。「刑事は、汗まみれになって逃げだした犯人を追いかけた」とすれば犯人が、「刑事は汗まみれになって、逃げだした犯人を追いかけた」と書けば刑事が、汗まみれになっていることが明確にわかります。常日頃から読み手を意識して文章を書くということが、いかに大切か解かって頂けたでしょうか。 |